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オープンと秘密

について考えていたところ、下記のニュースが見つかりました。

病気欠勤のはずがスキー大会で優勝…神戸市職員を処分

プライベートの出来事のために、病欠したと言う話で、ようは仕事をさぼったことを咎められていたわけですね。しかし、優勝するほどですから、かなりのひとなのでしょう。ここに何か、日本の隠されている問題があると思いました。





おそらく、本人は自由にならないという思いが内在していたかと思いますが、またこの神戸市役所も市民も職員も互いが奴隷状態であるのかもしれません。とかく、税金で賄われているのに、不正な問題を起こしたと非難轟々なのでしょうね。

有給とかも完全に消化した上でのことなのかなと思いますが、それほどの腕前があるなら、不自由な組織にいることもないだろうと考えるのが、わたしのあさはかなところですけど、このところこのblog上で話題になっているところに通じる話でもあります。

おそらく、問題を起こしてしまった本人は自覚の上に、そうしたことをしていることだと思いますが、診断書まで提出して正式に病欠による休暇申請をしているのですから、処分されることはないのかもしれませんが、道義的に許されないと言うことから処分に至ったのでしょう。法的に解釈すれば、たしかにこの人の言う通り、市役所での激務には耐えられないが、スキー大会に出ることは可能だったかもしれません。普通は休養を取るのが自然ですが。会社人間としての時分とスキーヤーとしての時分を時分割するにはそうする他なかったと言うことですね。

さて、個人情報保護法ということもあり、何もかもオープンにできない時代にはなりました。特に不特定多数の人に公開されるインターネット上では、不利益になると言うことも知られてきましたね。自分の想定外の広さをインターネットが持っていることでローカルでは既知(暗黙知)だったことも、グローバルでは標準ではないと言うことですから、グローバルとローカルの間に行われるコミュニケーションは文化の衝突を産み出します。これは、銀河系の衝突ぐらい大きなエネルギーを発生させるように思えます。

そのフィールド(衝突の場ですね)においては、たくさんのせめぎ合い凌ぎ合いのなかで、時分が拡大もすれば、消滅もする、明滅した状態だと想像します。光もあれば、影もありますから、そこに秘密も生まれるのだと思いました。目の前に起きるさまざまな現象はオープンなものですが、その背景は影そのもので、その影の性質や本質を見極めないと秘密のままです。

カウンセラーと子供の成長過程に関して話題になりますが、その子供の時分には、秘密の友だちを作ると言います。それは人形だったり、鏡の中のもうひとりの時分だったりします。親には伺い知れない子供の世界ですが、そのなかに秘密があることが重要だと言う認識です。大人になるとその秘密は恐ろしいグレートマザーになることもあり、秘密の友だちとどのように子供時代を過ごすかがポイントだそうです。

オープンと秘密と言うことですが、これは自覚していないだけで、誰もが持っているものだと思います。ひとは臨機応変に時分を使い分けることで、時分の処世術を果たしていることですが、何をオープンにして何を秘密にするかと言うことをおそらく自覚しているかどうかは分かりませんが、小泉首相はうまく切り分ける人のようですね。ナベツネさんはそれができなくて苦しんでいるのだと語ったそうですから。なるほどと思った次第です。

by knazy | 2004-07-17 15:05 | ココロのカタチ  

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